IXTガールによる仮想通貨IXT解説ブログ

保険業界に勤めるOLによるIXT解説ブログ

仮想通貨iXledger(IXT)は、保険業界の何をどう変えようとしているの??

こんにちは。IXTガールです。

私は大手損害保険会社で働くOLです。保険業界に革命をもたらすと言われている仮想通貨iXledger(IXT)。でも、保険業界の仕組みって一般的にはあまりよく知られていないですよね。

今回は、IXTが保険業界の何をどう変えようとしているのかについて、業界の中の人間として解説してみたいと思います。

まずはホワイトペーパ-を見てみましょう。

IXTホワイトペーパー日本語訳抜粋

全文はhttps://drive.google.com/file/d/1COV9-PmFHa6N8HCBM9f4YyzwXSTGBq68/viewをご参照ください。なお、既にご覧になっている方はこの部分は飛ばしていただいて大丈夫です。)

1. 概要

iXledger は既存の伝統的な保険の運用プロセスを刷新するためのプラットフォームを構築しています。我々は、テクノロジーを駆使した包括的で新しいマーケットプレイスを提供します。このプラットフォームではブロックチェーンを活用し、現在の時代遅れな保険に関する多くのプロセスを改善します。(以下省略)

(・_・D フムフム。

2. はじめに

iXledger は、保険産業の世界的な中心であるイギリスのロンドンに設立された企業です。我々のミッションは、ブロックチェーン技術を用いた新しい保険のマーケットプレイスを提供することで、保険商品の管理や取引についてあり方を変えることです。(以下省略)

(・_・D フーム。

3. 現在の保険市場について

保険市場の規模は、3.92兆ドル(約440兆円)で世界の経済生産高の5.7%に相当します。これは2015年に世界中の保険会社によって生み出された保険料の総額になります。
ロンドンはヨーロッパにおける世界保険市場の中心地であり、さまざまな種類の保険市場として長い歴史を持ちます。イギリス保険協会(ABI) は、保険会社が保有する資産は2兆3200億ドル(約230兆円)と試算しています。英国では、およそ30万人がこの産業で雇用されています。(以下省略)

(・_・D へぇ~。

と、ここまで読んで何となくすごそうなイメージはできましたが、実際に何をどう変えるのかはよく分からないですよね。そもそも保険ってややこしそうだし、自動車保険や火災保険、生命保険ってそんなに市場規模があるの?と思われる方もいらっしゃるかもしれません。

もう少し読み進めていきましょう。

4.1 想定顧客

iXledger マーケットプレイスは、保険業界向けのマーケットプレイスです。想定顧客は:
保険仲立人. マーケットプレイスの専用画面からユーザーに合った契約を見つけ提供する。
保険会社. 保険商品を再保険会社に販売する。例:リスク移転。
再保険会社. 保険商品を購入または販売する。例:再々保険。

4.2 主要機能

保険の共同プレースメント
提案プロセスに基づいた安全なリアルタイムメッセージング機能を用いて、簡単にコミュニケーションをとり、条件に同意することができます。

モバイルアプリケーションでプラットフォームの全機能を使用可能
全ての事業活動を追跡し、モバイル端末に有用な通知を送るとともに最新の状態を確認することができます。

安全な資料の共有
ブロックチェーンベースのプラットフォームを通して、安全に機密資料をアップロード、共有することができます。

効果的なポートフォリオと個別のリスク管理
カスタマイズ可能でパワフルなリスクデータと、ポートフォリオ管理機能で仕事をこなしてください。データをエクセルにエクスポートしたり、保険プロセスの下流(ダウンストリーム)へそのまま送ることができます。

デジタル署名によるテンプレート駆動MRC(Market Reform Contract)の作成
共同作業プラットフォームとして、全ての当事者が契約の文言と条項を編集できます。トランザクションは全てのビジネスパートナーのデジタル署名による合意によって確定されます。

市場分析とパフォーマンス分析
分析とレポートによって市場のインサイトを得ることができます。個人またはチームの進捗を追跡し、パフォーマンスの分析も可能です。

ビジネスパートナーや同僚を招待
あなたがビジネスをしている人々を招待することで報酬を得られます、また、シンプルな登録プロセスのためネットワーク効果が期待できます。

専門家ネットワークの充実化
新たなビジネスパートナーを探すことができます。

ここで多くの方がお気づきになるかと思いますが、想定顧客は保険仲立人保険会社再保険会社なんです。つまり、IXTはB to Bを対象とした仮想通貨であること。これがポイントです。

でも、保険仲介人とか再保険会社って聞きなれない言葉で余計イメージがつきづらくなりますよね。

 

そこで、ここからは保険と再保険の仕組み、保険仲介人とは何なのか?について解説していきたいと思います!

保険と再保険の仕組みについて、保険仲介人とは

まず、再保険とは「保険会社が他の保険会社に保険をかける」という意味です。なぜこんなことが必要なのでしょうか?

一般に個人がかける自動車保険や火災保険であれば、例えば自動車事故を起こしてしまった、家が火事で焼けてしまったというときに保険会社から支払われる保険金はせいぜい数百万円から数千万円ですよね。

では、これが企業の工場の場合だとどうでしょう?例えばその工場が100億円の建設費で建てられた場合、爆発して跡形もなくなってしまったら企業は100億円の損失を被るわけです。このために企業はその工場に対して保険をかけるわけですが、もし本当に事故があったら保険会社は100億円を保険金としてその企業に払わなければいけません。

でも、そんな巨額の保険金を一度に支払ってしまったら、保険会社の経営はものすごく不安定になってしまいますよね。1つの工場の事故ならまだしも、これが地震や台風、洪水で一度に複数の工場がやられてしまうとたまったもんじゃありません。

保険会社が安定的に経営を継続するために、「再保険」という仕組みを使います。

 

以下の例を見てみてください。

企業が100億円の工場の保険をかけるために、年間1億円の保険料(※)を保険会社に払います。保険会社は事故に備えて、事故があったときに半分の50億円を別の保険会社に払ってもらえるよう、年間5千万円の保険料を払って再保険契約を結びます。

(※)企業や個人が保険会社に支払うお金を保険料と言い、事故があった際に保険会社から企業や個人に払われるお金を保険金と言います。ややこしいですね。

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では、この100億円の工場が爆発してしまい跡形もなく消え去ってしまったらどうなるでしょう?事故があった時のための保険ですから、かけていた100億円が保険金として保険会社から支払われます。この時、保険会社は50億円分を再保険会社に再保険という形で保険をかけていましたので、50億円を再保険金として再保険会社から回収できます。

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この例では分かりやすくするため半分の50億円を1社に再保険手配するケースとしましたが、実際には数社に再保険手配をすることが一般的です。この仕組みを使うことで、巨額の事故が発生しても保険会社は倒産することなく経営を続けることができます。

 

このときに、保険会社と再保険会社の間に立つのが保険仲介人(ブローカー)と呼ばれる人たち。日本では「保険代理店」という人たちが企業や個人と保険会社の間に入りますが、世界的にはブローカーの存在の方が一般的です。

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マンチェスターユナイテッドのスポンサーであるAonは、世界的に有名なブローカーの一つです。

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世界規模で見ると保険業界はどういう構造になっているのか

世界の保険業界は再保険という仕組みによってつながっています。IXTのホワイトペーパーで述べられている「ロンドンはヨーロッパにおける世界保険市場の中心地」とは正にその通りであり、保険発祥の地でもあるロンドンに世界の再保険が集まる仕組みになっています。

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ロンドンのロイズ市場という言葉をご存知でしょうか?ロンドンの中心地に存在する保険の市場のことで、ここにロンドンの保険会社(厳密には会社ではなくアンダーライターという人たちの集合組織)が集まり、再保険も含めた保険の引受を行っています。

ロンドン・ロイズ保険市場とは

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ロイズ市場には50以上の会社(アンダーライターの集合組織)が集まっており、ブローカーは世界中から来た案件をそれぞれの会社に引き受けられるか聞いてまわります。

 

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これはロイズ市場の実際の写真ですが、デスクに座っている人が保険会社の社員。デスクの辺りをよく見ると看板のようなものが掲げられていますが、それが社名。間借りのような形で、同じビルの中にいくつもの保険会社があるのです。

ブローカーはほぼ毎日このビルに行き、案件の書類を持って1社1社にその保険が引き受けられるか聞いてまわります。勿論電話やメールも使いますが、ほとんどはFace to Faceのやり取りで、多くのペーパーワークが数十年変わらず残っているのです。またこの市場は限られた人間しか入れない閉鎖的な市場で、属人的なつながりや知見、ノウハウでビジネスが進められる極めて非効率な世界とも言えます。

 

この非効率な市場をブロックチェーン技術を用いて変革しようとしているのが、IXTなんですね。

伝統的で前時代的な業界であり変化に対する抵抗勢力も大きいと思います。しかしだからこそ変わるときは一気に変わると思いますし、業界の中のミレニアム世代は変わりたくてウズウズしています。

約440兆円の市場規模を誇る保険業界に革命をもたらすIXT、期待感が高まりますね!!

 

※IXTはHitBTCで購入できます。HitBTCでの購入の仕方はコチラをご参照ください。

ixt.hatenablog.jp

 

※まだ仮想通貨をお持ちでない方、IXTを購入するためにはまずはBTCやETHといったメジャーな仮想通貨を購入する必要があります。購入は、日本一の取引量を誇るbitFlyerをお勧めします!

bitflyer.jp

現在のIXT/BTCレート